カインはどこで妻を見つけたか？

聖書には、全ての人間はアダムとエバの子孫であると明確に書かれています。ですから、兄弟姉妹の間の血族結婚があったはずです。突然変異（遺伝情報が突然変わること）が起こり、その変異が個体群に蓄積するには時間がかかります。ですから初めの数世代は、大部分、突然変異によるダメージを受けず、完全またはほぼ完全な遺伝子を受け継いだだろうと考えられます。

　洪水以前の世界では、洪水以降よりも多くの太陽やほかの宇宙からくる有害な放射線がフィルターに通されていました。放射線が増加し、大気に含まれている酸素が消耗された（したがって大気圧が低くなる）ため、人間は急激に退化していったでしょう。何世紀という年月が過ぎ、このような有害で、退化的な変化が多く人類に加わり、モーセの時代に人間に与えられた（レビ記18-20章）ような、近親相姦を禁じる法律が絶対に必要になったわけです。今日、そのような婚姻による子孫に奇形や病気が生じる可能性は、モーセの時代よりももっと高いでしょう。

　さらに、寿命が長かったため（アダムは930才まで生きた）、アダムとエバの子孫は、カインが妻を得る前にすでに数が増え、広く分散していたでしょう。ノドの地の住人はすべてアダムとエバの子孫で、彼らには多くの息子や娘がいたでしょうから、カインは自分の姉妹ではなく、兄弟姉妹の子孫のうちの一人と結婚したかもしれません。

The Answers Bookより抜粋。1992年改訂版、Master Booksより。ケン・ハム、アンドリュー・スネリング、カール・ウィーランド著